FORE_充電式防水防塵LEDランプ 大(USB給電機能付き)

¥3,980 

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  • 最大350ルーメン
  • 最大点灯時間72時間
  • モバイルバッテリー
  • iPhone 1.5回分充電
  • USBとMicro USBポート
  • 防水(一時的に水深2mまで)、IP68

Quality controlled in Japan. Made in China. 

FORE_LED LIGHT – DENKOGEN

「KAIMENのプランニングラボから – FORE_LED Light電光源について」


原稿用紙15枚分の文章=読了に10分程度




  • 中国OEM工場から見つけた、良いプロダクトの原石
  • 安定した光源が頭より高い場所に欲しい
  • 光源と電源を合体させたらこうなる、という工業製品としての良回答
  • 転売ヤーでは不可能な「ひかりかた」と質感への執着
  • フィンランド人開発メンバーの実地テスト、サイクリングのアイデア
  • 付属品をチタンで作ると案外良かった
  • リチウムイオンバッテリーのセルだけはコスト度外視



長﨑: FORE_のプロダクトとして一番わかりやすくガジェット感があるのはこの防水LEDライト兼モバイルバッテリー。電源と光源を合わせて、通称『電光源』って呼ぶんだけど。僕が大好きなプロダクト。それについて語ってみましょっか…。じゃあいきます!


中国O E M工場から見つけた、良いプロダクトの原石


長﨑:経緯としては自分たちで中国工場が集まる見本市に行ってきて、展示しているのを買い付けてきた、と。FORE_ の商品群の開発プロセスって、デザインをゼロから起こしていくわけではないんですよね。中国大陸っていう、工業製品の開発力や、クリエイティビティ、製造力、下手するとデザイン力も日本を軽く追 い抜く作り手が数ある中で、たまたま見つけたものがこの電光源だったと。で、これ見て「あっ、これめっちゃいいやん」ってなったのが始まりで…。森井さんってどっから絡んでましたっけ?

森井: う〜んと、仕入れてきた電光源の元ネタのディテールをどう変更しますか?っていうとこあたりから。ここの色を変えよう、色温度どうしよう、仕上げどうする?って整理を一回かけた後に、中国工場に送り返して...っていうフェーズからスタートかな。

長﨑: 中国で買い付けてきた一番最初の元ネタは今もスタジオに置いてあるんだけど、最初はもう、なんしダサいと。LEDのON/OFFボタンのぷちっと押すところがグリーンだし…

森井: 蛍光で光るようになってたしね。笑

長﨑: 確かに。ライトを点灯しても蛍光灯みたいな青白い色で、目に刺さって眩しすぎるし、全然ロマンチックじゃないし。細かいところで言うと、プラスチックの留め具がオマケみたいでイマイチだったり。モノとしての素性はいいけど、このディテール惜しいな…みたいな点が多かった。

でも個人的にLEDライトみたいなガジェットとか、モバイルバッテリーが道具として大好物なので、それを併せ持った商品って、シンプルに「すごくいいなぁ。」って、思った。

長﨑: アウトドアで遊ぶ時に、ヘッドライトとかバッテリー式ガスランタン風照明とかあるんだけど、しっくりこない。コールマンとかのガスランタンは雰囲気あるんだけど、重いし燃料必要だし、ちょっと大げさ。家の中で使う気にならないし。かといって、通常のLED光源だと青白いし、寒々しい。…って時にこれがあると、嬉しいんですよね。笑


安定した光源が頭より高い場所に欲しい


森井:結構ね。この形って吊り下げられるし、自立するし意外と便利やったりするしね。ヘッドライトは頭につけるから、照らしたい場所に顔向けてなアカン。常に照らしていたい場所がある状況を考えると、電光源は吊り下げたり自立させたりして、柔軟な使い方が提案 できるから。そういう意味では防水やから、車の上に置いてもいい。屋外の床面に置いてもいいし、なんならラフな地面に置いたっていい。…っていう感じで使いやすさの幅は広い。

長﨑: 良くあるのが、「暗闇で焼いた肉の色わかんない問題」すよね。 アウトドア業界で出回っている光源って、だいたい低いところから照らすから、足元ばかりが明るくて、肝心のお肉が、炭火の赤い光を透過して、いつまで経っても生肉のように赤く見えるんだけど、実は真っ黒、とか。これは焼けたかな、って見てみると生肉だったりとか。笑 実は、光源ってアウトドアでは頭の上に欲しいんだけど、手軽にうまく頭の上の高さから全体を照らせる光源ってあまりない。だからヘッドライト使うんだけど、締め付けられて頭痛になったり、少年アシベくんみたいな髪型になっちゃうのを嫌う人もいたり。笑

Jaakko(英語を和訳) : 誰かの手元に光を分けてあげたい時も、常に頭を振り回さなきゃいけないヘッドライトは不便だし、実用的じゃない。

長﨑: だからそういうシーンでは、自分たちの頭より高いところに常にいてくれる、多少雨が降ろうが、落としてしまおうが安全なライト。しかも安易にガスランタンの光源をLEDに変えました、みたいなフェイク感たっぷりの寂しいガジェットじゃなくて。

Jaakko(英語を和訳) : そのフェイク感がないのは、僕がこの電光源を好きになり始めた1つの理由だと思う。電光源の形は、フェイク過ぎないバランスだけど、どことなく昔のオイルランタンを感じる。

長﨑: あー、そうなんや 笑 そうイメージしたことはなかったけど、そう見ることはできる、か?

Jaakko: なんとなく似てる。

長﨑: へ〜、あー。

Jaakko: うーん。

森井: まぁここは意見が割れるところやと思うけど。笑


光源と電源を合体させたらこうなる、という工業製品としての良回答


長﨑: 電光源は、リチウムイオンバッテリー・LEDの光源・防水性・充電と給電、っていう要素を1つに合体させたらこうなりました。の1つのエレガントな解だと思う。だから好きになったし、そこそこ使えてるっていう、ことっすよね。

…防水性能とか言い出すとえらいマニアックな話になりますよね。浅瀬でのダイビングに使えるレベルの防水性能あるのはかなり嬉しいんすけど。

森井: そうね、IP68ですとかね。

長﨑:最近は1人が1つは光源を常時携帯していて、それってiPhoneやAndroidのフラッシュライトなんすよね。それがある程度事足りていて、みんな使ってる。同時に、モバイルバッテリーも皆が携帯するようになりだして。

カバンの中が光源・通信端末・電源・ケーブルでごっちゃごちゃになってる中で、人が『電源』と『光源』っていうエネルギーの塊をまとめて携帯するとどうなのかなって考えた時に、この『電光源』がうまくハマった。と思う。

それに、電光源は製造プロセスとして、すごくシンプルにできていて、インダストリアルデザイン業界に関わっている立場からすると、とても面白い。

具体的には、筐体の筒が押出材だけでシンプルに形作られていて、その中に基板を差し込んで、両端のキャップをぐるぐる締め込むだけパッキンが圧着固定されて、ダイビングに使えるだけの防水性能が発揮される点。その意味では、シンプルに構成しながらも、実用に耐え得る機能性を発揮してるし、エンジニアリングという意味で、とてもよく考えられている商品だと思った。それが買い付けの時に、「うわぁ!すげーな」と思ったところなんすよね。

森井:実際工場に問い合わせてみるとね、この構造に特許をちゃんと持っていて、コピー品を作った他国のメーカーに対して訴訟を起こして、ちゃんと自分たちのデザインとかエンジニアリングといった知財を守ろうとしていた。そういった動きも工場へ訪れて会話をして初めてわかったし、面白いよね。

長﨑: まぁ、実際Amazonで電光源の元ネタは売られてるし、僕らはその元ネタに開発元と一緒にアレンジを加えたものを売っているだけなので、オリジナリティもへったくれもないんだけど。笑


転売ヤーでは不可能な「ひかりかた」と質感への執着


森井: 最近は、転売ヤーと呼ばれる日本人が中国で買い付けに行って、売れそうな商品を見つけたら、品質や安全性す らチェックせずに、会場その場でサインして決済、そのままAmazonの倉庫に送って、あとはシステムに任せて売り切っちゃう。

僕たちも電光源の元ネタっぽい商品を転売ヤーが輸入販売してるものを、サンプルで仕入れてみたんすよね。そしたらパッと見は似てるんだけど、分解してみると肉厚や寸法、構成を劣化コピーした、知財を侵害したパクリ商品やったみたいな。中国商品が他国工場にパクられてましたよね。

森井: あった、あった。あれ面白かったね。

長﨑:そういうこともありつつ、僕たちはオリジナルの開発元に注文をつける形で、先方も驚くほど細かいところを修正していった、と。例えば、パッキンの色は透明がいいのか、暗色がいいのか、とか。スイッチが蛍光グリーンなのはダサいから黒で押さえよう、だったら小さな金具の色もなるべく溶かしこんだ方がいいよねっていうところで黒になったし。

特に粘ったのはあれっすよね!光の色温度や明滅の質感。青白い蛍光灯色じゃなくて、暖かい家の照明のような、電球色に寄せたかった。蝋燭色ぐらいまで調整すると光が赤すぎるから、ほどよいバランスを実現できる色温度に追い込んでいきましたよね。あとはスイッチをONにした時の『ふわっ』と点灯するところや、光量を切り替える時にバチッ、バチッ!とデジタルに明るくなるんじゃなくて、ふわんっ、ふわんっ、と心地よく徐変するための、光量調整プログラムのパラメータ追い込み。これに結構時間がかかったけど。まぁ、実際いい感じになったすよね。

森井: 中国工場が粘ってくれて、結構いい感じにそこは仕上がったね。

長﨑:他にも細かいところ、充電中を示すインジケーターLEDが青く光るのを白に変えてよね、とか。 カー用品とか電化製品って、だいたい充電すると青く光るっていうのが、結構許せないので。寒々しいし。


フィンランド人開発メンバーの実地テスト、サイクリングのアイデア


長﨑:実際にJaakko使ってみてどうだった?先週末の熊野古道ハイキングで。

Jaakko(英語を和訳):LED光源としては今回のハイキングでは使う機会がなかったけど、防水のモバイルバッテリーとしては使ったよ。長﨑さんと森井さんは知ってるだろうけど、僕はガジェット好きじゃないし、不必要なものは持ちたくない。

長﨑:知ってる。

Jaakko (英語を和訳):それに、正直言うと、この電光源の形や、プラスチックを基調としたデザインは、僕はあまり好きじゃない。エンジニアリングとしては良くできた構造だと思うけど。でも、認めなくちゃいけないのが、実は…だんだん好きになっちゃった。

一同:笑(なんでやねん)

長﨑:もちろん、商品のディテールを見ていくと、純粋なデザインクラフトとしてはツッコミだらけ。笑 デザインの賞とか、歴史を引き継いでいくようなクオリティにはもちろんなり得ない。でも、エンジニアリング、テクノロジーと、皆が暗黙的に共有しているニーズとの合致と言った点では、よくできている。

Jaakko(英語を和訳):何日か宿泊するハイキングに行くときは、持っていくものをなるべく減らしたい。だけど、スマホは絶対に必要になるから、カバンに入れてる。そうすると、モバイルバッテリーがどうしても必要になる。その時に、日暮れまでに目的地に着けなかった時に夜道を照らしてくれるライトと、モバイルバッテリーが1つにまとまっているのは、良いところだと思った。

長﨑:照明として使うだけじゃなくて、モバイルバッテリー使いができるから便利よね。モバイルバッテリーって重いし、こんだけ重いのに充電以外何もでけへんのか!って許せなくなることあるから、電光源みたいにしっかりデザインされたライトがついてると、以外と役に立つかなっていう気はするね。

Jaakko(英語を和訳):電光源の充電ケーブル規格が、Kindleの充電で使うMicroUSBと同じだから、ケーブルの数を増やさなくても良かったのは、持ち運ぶモノを減らす点では筋が通っていると思う。そんな理由で、電光源なら、まぁ持ち運んでもいいかなと思った。ライトは全然使わなかったんだけどね。笑 どちらかというと、雰囲気を大事にするようなキャンプやBBQ、光源を頻繁に動かす必要がない場面のほうが役に立つプロダクトだと思う。

長﨑:あー、思い出した。 Jaakkoの話を聞いて思い出したのが、自転車の利用シーン。 僕らのメンバー、みんな自転車好きやし、自転車もフレームから組んじゃうくらいやけど、自転車用のライトがどれも大っ嫌い。笑

ずっと最高のライトを探してるけど、見つからない。Jaakkoがクラウドファンディングで見つけてくれたライトは惜しかったけど。自転車のライトって、すぐ盗まれるし、電池切れたまま、気がついたらボタン電池買い換えるまでに1ヶ月経ってたって普通にあるから。iPhoneのフラッシュライトを点灯して、それを手に握ったまま、片手運転してる人も結構いる。笑

…って時に、自転車ではなく、バックパックやカバンの肩紐に電光源を引っ掛けて、こう点灯してると、iPhone片手握り運転に比べると安全そうだし、そんな使い方の身に着けるライトっていいよね。っていう話があった。

森井:そうだよね。忘れてた。笑


付属品をチタンで作ると案外良かった


長﨑:あー!あとあれだ!カラビナも作ったすよね!

森井:そうそうカラビナ。もともとの付属していたオマケじゃなくて。これはアカンよねっていう話をして、替わりの樹脂製のカラビナ的なものを色々探したけど。結果的に、取り外しのしやすさ・鞄へのつけやすさの総合点で、チタンを打ち抜いたカラビナで決めた。統一感を出すために色を黒く調整して、付属品にした。

長﨑:ぱっと見たところ、黒く塗装したアルミなのかな?って思うけど、実はこれチタン。

森井:チタン。

長﨑:このバネ部分の薄さはアルミじゃ無理だから。実はこのカラビナ自体が結構いいんじゃないか!?って思ってます。個人的にはカラビナだけもっと欲しいっていう。笑

森井:だから、カラビナだけ売ろうっていうね。カラビナだけ売る時はもう黒じゃなくて、チタンそのままの色で。

長﨑:地の色でね。うん。確かに。このカラビナが付いていると、マジックテープや紐を併用することで、電光源が一気にいろんな場所で使えるようになるから、実は結構欠かせない。


リチウムイオンバッテリーのセルだけはコストを度外視


長﨑:あとあれだ!バッテリーの中のセルも…。

森井:あ!変えたね。中華製からパナソニック製に。

長﨑:最初に強調して話せよって内容なんですけどね。汗ガジェットオタクっぽい話に聞こえるけど、外せないこだわりというか。

森井:やっぱりパナソニック製のリチウムイオンバッテリーのセルは安心感が全然違う。専門の人に聞いてみると、中華製のセルは蓄電容量のばらつきが強くて、寿命すらばらついてしまう。それでは品質をコントロールできない っていうことだそうで。

それであれば、信頼性の高いパナソニック製のセルで、一定ライン以上の品質がちゃんと担保されてて、っていうところは、僕らが作って販売するからには、そこだけは必ず押さえていたい。コストが上がってもね。そういう判断でバッテリーはパナソニック製。元ネタのLEDライトのバッテリーセルは中華製だけど、交渉して仕様変更。

長﨑:リチウムイオンバッテリーって、賞味期限があって、期限内でも管理を怠ると品質が急激に劣化しちゃうお刺身みたいな「ナマモノ」。製造時の品質管理も大変そう。しかも、粗悪品に強い衝撃を与えると簡単に爆発しちゃうっていう、爆弾みたいなところがあるから、ある意味『お刺身爆弾』っすよね、リチウムイオンのバッテリーセルって…汗出元の分からない粗悪品を掴んじゃうと、中身は『中華製お刺身爆弾』…。笑 怖いっすね。そういう背景だと、パナソニックのバッテリーセルは安全性とか信頼性が高いから、まぁ、そこは僕たちの利益率が下がっても、絶対安心できる方を選ぶべきよね、っていう感じでしたよね。

森井:実際数倍になってるしね。バッテリー部分のコスト。

長﨑:うん、うん。その結果、Amazonで出てくる他の転売ヤーのほぼ同等商品、もちろんバッテリーだけじゃなくてカラビナやゴム部分のディテールとかは、アレンジが入っていない分、僕らのより全然クオリティ低いけど…でもそういった商品が数千円である中で、僕たちは多分それよりも2000円ぐらい高いんでしたっけ?

森井:どの転売ヤーと比較するかによるけど、そのくらいだと思う。

長﨑:仕入れて売るだけの転売ヤーより2000円ぐらい高いんだけど、それで納得できる内容だなって思ってくれるなら、ぜひ買ってください。みたいな。笑 そんな感じっすよね。

森井:うん。バッテリーの信頼性が高い点や、外観や光源のクオリティに共感してくれて、そこに2000円余分に出してもいいよっ!って言ってくれる人がいるんであれば、ぜひ買って欲しいな。っていう感じやね。

長﨑:これから僕たちが活動するギャラリー兼スタジオは、京都の町家で夜は結構暗くなるし、 そこを改善していく工事費も実際あんまりないし。笑 なので、光環境に厳密じゃない試作部屋や物置の照明は長い方の電光源でやることになるかと。長い方の電光源なら、光量も十分にあるし。そう言った意味では自分たちにとっても今一番必要なプロダクトってことで、意外と、アウトドアというかインドアで照明器具として使いたいな!ってなるかも。使ってみてダメだったらダメって正直にレポートで報告しまーす。みたいな。

森井:その時はバージョン2を作りましょう!

長﨑:っていう感じすよね!